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共建築設計事務所

パッシブデザイン5_シミュレーション

 

隣家とのプライバシーを考え、ハイサイド窓で屋根を構成してみました。
これで南面の窓は日射をとらえることができます。

こんな感じです。
高い位置での窓ですから、視線が通らない。

また、全体の断熱構成を G2(HEAT20)レベルまで上げてきました。
冬は、室温の上下差がフラットになっています。

外部ルーバー・通風・高断熱効果 で夏もフラットになっています。

 

というように、検討を重ねていきます。

あと、検討をするにあたっては、真ん中でV字型(谷)になっていると
樹木の多い場所なんかでは、屋根に枯れ葉などがたまり、雨水が溢れる恐れがあることですね。
こういったメンテナンスに対しての、住まい手へのリサーチも必要になります。

ですが、いくつかある要素(日射取得・夜間通風・開口部日射取得(遮蔽)・高断熱化)と
予算内で、検討することができます。

もし、こうしたシミュレーションが出来ない場合には
窓は、少ない方がいいのか?配置でどうなるのか?といった疑問が全く検討できません。

ですから、こうしたシミュレーション(ツール)が必須になってきます。

一通り、パッシブ要素の検討を、ご紹介いたしました。

 

パッシブデザイン4_室温シミュレーション

日射遮蔽と取得(採り込み)の違いを検討してみました。
実線が適切な 遮蔽をした場合、と点線が 真逆の対応をした場合です。

実線は、晴れた昼はカーテンなど余計なものを除いて、目いっぱいに日射を採り込んだ場合の室温。
夜は、カーテンを閉じて昼間にためた熱を逃がさないようにした場合。

反対に、点線は晴れた昼にカーテンで日射の取得を除いた場合。

カーテンの開け閉めでもこれだけの違いがあります。

夏はどうでしょう。

いずれにしても高温ですが、実線では昼の日射を遮って、点線は目いっぱい取り込んでいます。
(そんなことをする人もいないとは思いますが)
適切に遮蔽すると6度近く室温がさがります。

ここまで描いてきたのは、冬・夏のいくつかのモードですが
中間期(春・秋)は、どうでしょうか?
ということを考えていきます。

これらの手法は、「〇〇工法」というような明確な手法ではなく
設計の ”イロハ” だと思います。
設計するときには、計画にあたって真っ先に考える類の事でしょう。

パッシブデザインに、はっきりした定義・工法がないのは その敷地であったり
住まい手のライフサイクルであったり、様々な手法が合わさったデザインの集積だからなのです。

スイッチ一つで全て解決!ではなく、人の行動が アクティブじゃないと カーテン開けたり閉めたり
という事は出来ないでしょう。

最後にこれらの どのモードが採用できるか をプランニングの時から考えるのが大変ですが・・・

パッシブデザイン3_室温シミュレーション

夏の夜に、40度にもなってくると窓を開けて、外の空気を呼び込んだほうがいいかもしれませんね。
これが、そのシミュレーションです。
実線の方が、通常の?室温。
点線が夜間通風モードです。
パッシブデザインでは、このモードをよく使います。

ただ、周辺もエアコンの排熱で熱せられているような場合は、ちょっと厳しいかもしれません。
ですが、徳島市のほんのちょっと郊外まで出れば、水田も多く、河川も多いので涼しい
風を呼び込むことができるかもしれません。

ここでよく言われるのが、「窓を開けると 日本の夏は湿度が高く余計に不快感が増してしまう」という意見です。
ドイツ由来のパッシブハウス系の方に多い意見です。

この辺は、個人の感じ方の問題なので、お施主様に判断していただくのが 「インフォームド・チョイス」
じゃないでしょうか?
ここが、パッシブデザインとパッシブハウスの違いの一つだと思います。

パッシブデザイン2_室温シミュレーション

同じ住まいで検証してみると、夏にはこのようになります。

窓を大きくした場合と、元の状態との差は、小さくなりますが
最高室温は40度を超えてきますね。

冬日射を入れるにしても、日射侵入を減らさないと 高温住宅でエアコンがフル回転しても
足りないのではないでしょうか?

パッシブデザイン1_室温シミュレーション

               1階

               2階  

水色~外気温、イエロー実線~PLAN1、点線PLAN5              

10日間の室温を予測しています。
PLAN1が実際に建った家、
PLAN5が 1より窓を2倍の広さにした場合

1月の初旬から中旬にかけての10日間。
確かに、5.の方では窓を大きくした分、多くの日射が入ってきます。
すると、瞬く間に、25度前後の室温まで上昇します。
また、このシミュレーションでは、内部の発熱(家電・人体等)は含んでいないので
更に、温度は高くなります。

このように、急速に上昇し、一気に下降する状態を オーバーヒート といいます。
実際には、南に隣家が近く、プライバシーとの兼ね合いもあったので
南の窓は、1.案の方で建てることになりました。

このように、「条件を設定し」出てきた数値と、その他のメリットデメリットを
分析する資料をシミュレーションして示しているわけです。

コンピューター シミュレーション-1

 

2012年に、「土壁」ついての講習を受講
(NPO山すまいまちネット)。
丁度、長期優良住宅なるものがはじまったときで、もう土壁が作れないと世の「土壁愛好家」は、怒ったり嘆いたり。
その講座で「土壁も」「計算すれば」認定がとれる!。
それにはSMASHなる高度なアプリケーションが必要で一式100万円ぐらいとか聞いて・・・
SMASHで年間暖冷房負荷を求めるルートがありましたという事だったんですね。
でもそう大事(おおごと)にしなくても、外断熱でクリアできたんですけど。
そんな折、知ったのが 写真の本
Esp-rとRadianceによる 建築環境シミュレーション入門(オーム社)小玉祐一郎先生監修・武政孝治
この無償ソフトが、数100万のソフトと同じかも
これはちと勉強してみようと思ったのが、温熱環境でのシミュレーションに浸かったはじまり。

先日のように日射の当たり具合を、ものの数分でビジュアル化できるというのは、隔世の感。

日射熱の利用(積算日射熱量)

日射熱の利用

こちら(リンク)を参考に
少し、整理してみました

         冬                               夏      

季節ごとの日射量を ビジュアル化 してみました。
まずは、

冬。(12~2月)。

南面壁が一番、日射量が多いようです、次いで 水平屋根、そして東西ですね

夏は、(6~8月)

水平屋根面が圧倒的に多いです。そして東西、次いで南面 になっています。

私が、大学校で、又は 建築士試験の折に 学んだ頃は

一日当たりの日射量は、
夏至、水平面がずば抜けて大きく、南が 思った以上に少ない。

太陽の軌跡をみると

 

こんな具合になっているわけです。

冬至には、やはり南面が多くなっていますね。
でも、総量としては夏の水平面には及ばないのです。

日射は、窓面から最も多く入ってきます。
冬に、日射の有効利用をしようと思い立ったら、このように計画をしますが、
実際には、周囲に住宅の一軒もないという敷地は珍しいでしょう。
ですから、 まず周辺建物を描き込み、その影を考慮して 敷地に配置してみます。
お隣の窓の位置 とか 視線、色々な要素が絡み合ってきます。
「環境」というキーワードを軸に デザインを進める。
将に、パッシブデザインの醍醐味ですね。

こんな、季節感あふれる 地域(国)に添った 住まいつくり

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