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省エネ

パッシブデザイン2_室温シミュレーション

同じ住まいで検証してみると、夏にはこのようになります。

窓を大きくした場合と、元の状態との差は、小さくなりますが
最高室温は40度を超えてきますね。

冬日射を入れるにしても、日射侵入を減らさないと 高温住宅でエアコンがフル回転しても
足りないのではないでしょうか?

室温実測ーエコモデルハウスー

神山杉でつくられた小屋。
ZEH(ゼロエネルギー基準 断熱性能を示す、UA=0.6kW/㎡Kを満たしている)基準の小屋の
室温を、 この夏も実測している。
ちょっと今日、訪れてみました。


日が傾き始めてくる時刻ですが室温35.9度。
ホント小屋なので、冷蔵庫とか家電類(要は内部発熱)もないけど、やはり暑い。

断熱性が優れた?数字になっていても、そこが快適かどうかを、UA値では測れない。

神山杉でつくられた、小屋で、断熱材はセルロースファイバー(再生紙)

なんと、太陽光発電パネル+蓄電池も備わっている。

高窓があるから、そこから 熱い空気を外へ追い出せないかな。

気温と湿度 徳島の秋

そして、中間期(10月)

意外や意外、
さぞかし、快適だろうと思っていると 何もしなければ 143時間(19.%)。

そこで、

passive solar direct gain (日射取得)で、355時間(全体の47.7%)が
快適な時間になります。

夏と冬の中間域ということで、絶対湿度が高い時間もあるようです。
そこには、「除湿」も効果があると 解ります。(水色エリア)

こうして、複合技で97%の時間帯で快適な時間を過ごせそうです。

空気線図と快適

早速、復習を兼ねて「空気線図」を。

横軸に「気温」、縦軸に「絶対湿度」、曲線に「相対湿度」です。
「気温」と「相対湿度」は、私たちが通常持っている、温湿度計で測れます。

ブルーで囲まれた部分が「快適(とされる)」ゾーンです。

ある範囲の「気温」と「湿度」の関係にあるとき、私たちの 多数が快適だと感じるのです。

例えば、上図の中の「点」一つ一つが、
徳島の7月(一月間)、✖ 24時間 計744時間の 気温と絶対湿度です

この中で、快適範囲に入っているのは、58時間。つまり7.8しかありません。

多くの時間帯では、オレンジの〇 にあるように「絶対湿度」が高くなっています。

徳島の夏は、絶対湿度が高く 快適ではないようです。

太陽光発電と日照・日射

太陽光の発電量には,実際は直接,日照時間ではなく,日射量,太陽光発電の種類,
温度,光の周波数,などで左右される。

先日から、3Dアプリケーション(sketchup)や、日影図(jw_cad)で見ているのは日照時間になる。
一方、室温のシミュレーションに使っている「パッシブデザインツール、Energyplus」や「solardesigner」は日射を含んだ を計算している。
夏と冬では、日射を多く受ける「面(屋根面と南面etc)」などで違いがある。

周辺環境や、庇、袖壁、樹木 によって 同日射量への影響があるのか
基本設計から序盤の内に把握できる」と、設計・デザインにフィードバックできる。

かりに、夏の西日は本当に遮りがたく忌々しいのだけども、「西に絶景or夏の夜の花火大会」なんてものがあるとしたら
それでも、「西窓」を確保しないか?どうでしょう。

そこで、シミュレーションを行って、予めそれを知ったうえで 選択・決断をする。
そこが 省エネ絶対主義とパッシブデザインの違いである。これはどちらが正しい。誤りというジャッジが出来ない
価値観の問題だ。

 

上図は、その面への日射量を示すシミュレーション結果である。
(Rhino+Ladybug)

Energyplus でも類似したことができる(面にあたる日射量を時刻別に時間変動で視ることができる)

シミュレーションは「省エネでない ”すまい” を「制限」するものじゃなくて
設計者や住まい手に、インスピレーションを与える ツールなのかもしれない。

よく見ると、北だって(水色だけど)日射はあるんですね。

日本の美しい庭園には、北向きのものが多くあることはよく知られている。

日射利用 自立循環型住宅の場合

今回は、自立循環型住宅の中で 日射利用がどのように扱われているかについてです。
このテキストは当初「自立循環の温暖地版テキスト」として受講の上、受け取ったものです。
(販売はされていません・きちんと講習を受けたうえでいただけます
省エネ住宅に関心がある方は、設計者にこのテキストを持っているか尋ねてみたほうがいいです)

自立テキスト

まずは、開口部が以下の条件の時 に分かれています。
(特に真南に向いているのは有利です・方位1)

方位1 真南+-15度
方位2 真南;-30度

利用の仕方(手法)

手法1 開口部の断熱性能の強化(また、日射取得型ガラス)
手法2 開口部からの集熱手法(開口部の面積増加(また、日射取得型ガラス)
手法3 蓄熱手法(蓄熱素材の使用

を組み合わせていきます。

STEPとして

ステップ1.日射熱利用の確保・検討
1.地域の気候特性(パッシブ気候区分)の確認
2.立地条件(敷地の日射障害)の検討
3. 建物の方向(開口部の位置)

ステップ2.前提となるたてもの条件の確保(断熱化)
1.前提となるたてもの条件の確保(断熱化)

2.開口部の面積(延べ面積の10%以上
  120m の住宅なら12m2(掃き出し窓4か所程度)

ステップ3. 開口部の断熱手法の検討    →手法1
開口部の断熱化(断熱サッシ・ガラス)にするのは前提で

更に、日射取得率(取得型と遮蔽型がある)が高いものを選ぶ

ステップ4.開口部からの集熱手法の検討  →手法2
集熱開口面積の増加(延べ面積の20%以上)
120m の住宅なら12m2(掃き出し窓7か所程度)・・
・・・実際、そこまでいかなくても シミュレーション、実測からすると
   開口部を大きくすれば比率に応じて効果が出ます。

ステップ5.蓄熱手法の採用        →手法3
蓄熱材の使用(熱容量の見込める材料・工法の採用)

・・と、以上のような手順で省エネ化を図っていきます。

ということで、
敷地の日当たりを 特によく見極め(将来性も考慮)、適切に開口部を配置し
断熱化・ガラスの種類 に気を付ける。
(冬は、その窓から入った「日射熱」が多い方がいいが、前提として断熱が必要。)

こういった技法というのは、エアコンや照明 が普及する前には、
「環境工学」又は「省エネ」という分野というよりは、「建築計画原論」として、
設計する際の基本の「キ」であった。

ただ、ここで書いていることは 温熱環境を云々 で書いてありますが
実際、窓の役割は「採光」「デザイン」「コミュニケーションの場」「通風」・・・
こういった諸々のことにも関係してくるので、調整する必要がある。
それを「デザイン・計画」するのが建築士の役割だとも言えます。

省エネ設計、自立循環型住宅は 徳島の建築設計事務所 共建築設計事務所にご相談ください。

徳島の地域性 日射量

先の投稿で、徳島は日射量が多い と書きましたが その一例です。

このマップはPSP区分(パッシブ気候区分・パッシブソーラーポテンシャルの略)
というもので、日射利用のポテンシャルが高い地域を分類しています。

徳島北部はオレンジ(に)の区分で、日射量が多い地域
冬に日射量を活用でき、寒さもひどくはない、ただその分夏の日射遮蔽には注意が必要そうです。

内陸部では、緑(ろ)、日射量が少なくて寒い地域
      黄(は)、日射量が多くても寒い地域
こうゆう地域では 特に日射熱利用の工夫を活かしたいものです。
県南から高知、九州にかけて太平洋側の地域には(ほ)区分もあり
日射量が多く暖かい地域ですから、冬の日射利用と同時に、夏の
日射遮蔽も特に必要です。

現在の省エネ区分では、年間日射量地域区分 と 暖房期日射地域区分 の二つが「日射区分」
として用意されています。

こちらが、年間を通じての日射量の分布になります。
徳島沿岸区域では概ね A4 、年間を通じて日射が多い地域です。
このMAPからも、徳島沿岸部では 夏の日射遮蔽に注意を要すること
中間期(春・秋)にどう取捨選択をするかを デザインしていく必要があります。


また、これが暖房期の日射取得量区分であり、
とりわけ冬に、どの程度日射が見込めるか?というMAPになっています。
徳島市はH3区分、で冬(暖房期)に中程度日射が見込める ことを示しています。